アンパンマン神輿や子供相撲も!中ノ沢秋祭りは今年も大賑わい

 令和7年9月28日(日)、さわやかな風がそよぐ秋晴れの中、今年も中ノ沢秋祭りが中ノ沢神社で開催されました。大人から小さな子どもまで多くの人が集まり、中ノ沢神社は大賑わい。大神輿、子供神輿、幼児神輿、3つの神輿が町内を練り歩きました。

  午前9時、中ノ沢神社ご神前にて宮司による例大祭開始の儀式が執り行われ、中ノ沢町内会会長をはじめ関係者・参加者らが参列。参拝後は、子供相撲で使用する土俵開きの儀式も執り行われました。祈願を終え、いよいよ大神輿の練り歩きがはじまります。

札幌藻岩雅會が主宰 27の神輿会で大神輿はじまる

 最初にスタートしたのは大神輿。担ぐのは道内各地から集まった神輿会の皆さんです。27もの神輿会、約130人で交代しながら神輿を担いで練り歩きました。主宰は藻岩地区の神輿会である札幌藻岩雅會(みやびかい)で、受付や進行、順路誘導などを担当しました。

法被の背文字からも多くの地域から参加があったことが分かります
法被の背文字からも多くの地域から参加があったことが分かります
大神輿は平成6年に日本鋪道株式会社北海道支店より寄贈
大神輿は平成6年に日本鋪道株式会社北海道支店より寄贈

つづいて子供神輿も出発

 大神輿に続いて出発したのは小学生らによる子供神輿。先導車に積まれた太鼓を叩いたり、マイクで町内の皆さんへのご挨拶をするのも子どもたちが行っていました。子供神輿は藻岩地区町内会連合会が寄贈したもの。長い距離を途中休憩をはさみながら、練り歩きました。

小さな子どもに大人気!アンパンマン幼児神輿

 11時からは小さい子どもらによる幼児神輿がはじまりました。約30人もの子どもが集結し、アンパンマンの曲に合わせて練り歩きました。時折、「わっしょいわっしょい」と声を揃えながら進みます。赤ちゃんを抱きながら、あるいはベビーカーを押しながら参加してくれるお母さんたちも沢山いました。

 子どもたちに囲まれながら「たくさん集まってくれて本当にうれしい」と満面の笑みを浮かべるのは中ノ沢町内会役員で藻岩地区町内会連合会の交通安全部長も務める安岡行雄(やすおかゆきお)さん。実は幼児神輿・アンパンマン神輿の制作者でもあります。

すべて手作り!アンパンマン神輿制作秘話

 精巧な作りのアンパンマン神輿はすべて安岡さんの手作り。「小学生対象の子供神輿はあったけど、孫が幼稚園の時に幼児神輿がなかったんです。神輿をやりたいという孫のために6年前に手作りしました。」と安岡さん。それから毎年、秋祭りの度に使用され、大人気な神輿になっています。

 「顔と胴体は、漁師さんが昔使っていた浮き球なんです。それをカットしたり、ボルトでつなげてアンパンマンの形にしました。浮き球もちょうど良い色がなくて、探し回った末、石狩の漁師さんから譲り受けて作りました。鼻とほっぺは100円ショップで見つけたお玉に色付けしています。」と安岡さんの創意工夫が光る幼児神輿。

 苦労した箇所を聞くと、「アンパンマンの口のところだね。浮き球が固くて、切るのに苦労しました。孫には、おじいちゃん口が大きすぎない?と言われましたが、お口が大きい方がいっぱい幸せになるんだよと伝えましたね」と当時を振り返る安岡さん。

「もう1回やりたい!」と子どもが夢中になる子供相撲

幼児の部
幼児の部
幼児の部
幼児の部

 12時からは、子どもたちが同年代同士で相撲を取り合う「子供相撲」がはじまりました。参加者は2歳から小学6年生までの子どもたち。白熱した相撲の取り合いに、観客も大いに盛り上がりました。自分の試合が終わっても、「もう一回やりたい!もう1回やりたい!」とお母さんにねだる子の姿もありました。

 相撲をとるだけでももちろん楽しそうでしたが、子どもたちの本気度をあげたのが賞金です。幼児はお菓子、小学生は勝ったら100円の入ったポチ袋をもらえるルール。最後に、3人抜き、5人抜きシステムもあり、5人抜きを達成すると500円の賞金をGETできます。女の子も男の子に負けずに力強い相撲を見せてくれました。

土俵に入る前に一礼をする子どもたち
土俵に入る前に一礼をする子どもたち

 中ノ沢神社の秋祭りは、中ノ沢町内会の皆さんの尽力によって開催されています。朝早くから準備をしたり、会の進行、直会の準備なども含めてすべて地域の皆さんの協力で成り立ち、無事に終えることができました。地域で育つ子どもたちの成長を地域で見守り、応援する。中ノ沢町内会の皆さんの温かさを感じる取材となりました。

写真・文 御手洗志帆(もいわ塾)