今年も藻岩地区内の町内会が協力し合い、地域をアイスキャンドルの灯で照らす「藻岩アイスキャンドル」が1月24日、25日の両日に開催された。昨年は暖冬の影響で、思うようにアイスが作れなかった町内会も多くあったが、今年は順調に気温が冷え込み、透明感のある素晴らしいアイスが出来上がった。
藻岩地区アイスキャンドルは今年で21回を迎えた。この事業は、南区の「冬の雪あかり」事業の一環として藻岩地区町内会連合会が平成17年度(2005年度)に創設したものだ。今年は単位連町、関連団体を合わせて14カ所でアイスキャンドルが行われた。
中でも地区内で最大規模のアイスキャンドルが行われるアイビーハイム藻岩町内会では、今年の干支「馬」の雪像が作られ、マンションの周りにずらりと大量のアイスキャンドルが並べられた。その一つ一つに火が灯っていく様子、点灯式などを取材した。
1月24日17時、アイビーハイム藻岩町内会によるアイスキャンドルの点灯が始まった。一つ一つ、人の手によってキャンドルに灯りがともされる。
アイビーハイム藻岩町内会は、1つのマンション(146世帯)住民で構成される小さな町内会だが、毎年、アイスキャンドルはマンションの管理組合(防災活動や環境美化運動等を共同で実施している)と共同で「アイスキャンドル実行委員会」を結成し、製作にあたっている。

管理組合の理事長で、今年からアイスキャンドル実行委員会の委員長を務める鈴木大介さんにお話を伺った。
「今年は皆さんのご協力もあり、過去最多のアイスキャンドルができました。」
アイビーハイム藻岩町内会だけで約740個のアイスキャンドルが完成した。暖冬に苦しんだ去年の465個を大きく上回った。
しかし、鈴木理事長は続ける。「しばれのお陰でアイスキャンドルは順調に出来ましたが、降雪量は例年に比べて少なく、展示会場の台座(雪の棚段)の雪を搔き集める必要があり、苦労しました」。予測がつかず思い通りにいかないのが、冬・雪イベントの大変さだ。
そんな困難にも屈することなく、2000個のLEDも飾られ、マンション周辺は鮮やかな光に包まれた。
雪の台座には、今年の干支である「馬」の雪像が飾られている。干支の雪像は、アイビーハイム藻岩町内会の恒例企画と言ってもいいだろう。雪像を製作したのは、元自衛隊員でさっぽろ雪まつりの雪像作りの経験もある伯田忠雄さん。今にも駆けて走りそうなほど立体的な馬を作り上げた。「馬の頭がね、短すぎると馬に見えなくて苦戦しましたが、なんとか形になりました」と嬉しそうな伯田さん。
馬は「出世や発展の象徴」とされており、午年は努力や挑戦が実を結びやすい年とも言われている。今年の「馬」製作には、「景気低迷の中でも午年に期待し、今年こそは希望に満ち溢れた明るい一年でありたい」というアイビーハイム藻岩町内会の願いも込められている。

女性有志らが製作した「雪だるま」も見る人の心を癒した。小さな雪だるまに、ボタンで目をつけ、一つ一つの首にバンダナが巻かれていて可愛らしい。雪だるまは30個作られ、アイスキャンドルの間にちょこんと置かれていた。

17時、点灯式には村上連合町内会会長、アイビーハイム藻岩三原町内会長、そしてマンションの子ども2名の計4名によって、特大サイズのアイスキャンドルに火が灯された。

点灯式終了後、マンション前では甘酒、お汁粉、ココアが来場者に振る舞われた。1月24日の気温は-10℃、全国的にも今季の最低気温を観測したほどの極寒だった。そんな中での温かい飲み物は身に染みる。多くの来場者が「ありがたいね」「あったかいね」と喜んでいた。会場には小さな子どもの姿も多く見かけた。
アイビーハイム藻岩町内会のアイスキャンドル会場には、南区役所の久門修市民部長も訪れ、長期間をかけて、多くのアイスキャンドルを製作した町内会の皆さんを労った。
美しいアイスの中でゆらぐ火。今年もアイビーハイム藻岩のアイスキャンドルは多くの人の心を癒し、活力を与えてくれただろう。
アイビーハイム藻岩町内会、アイスキャンドル実行委員会の皆さん、本当にお疲れさまでした。
取材・撮影 御手洗志帆(もいわ塾)
