「川沿交流イルミネーション」1月25日開幕!26日には「もなみん」もやってきた
藻岩北会館で「川沿交流イルミネーション」が1月25日に開幕した。川沿第一町内会と藻岩高校の生徒たちの交流から生まれたこの企画も今年で3年目。17時から行われる点灯式には第一町内会の松野孝会長や上野勝邦副会長を始め町内会有志とデザインの企画・制作をした藻岩高校生が4人集まった。イルミネーションの制作期間は計5日。高校生たちは授業が終わった後に会館に集まり、暗くなるまで作業を続けてきた。
点灯式の日。午後1時には町内会の皆さんが集まり、高校生たちが作った装飾を藻岩北会館の壁にくくりつけた。辺りが暗くなりはじめる17時。メガホンを持った松野会長が、ついに点灯までのカウントダウンを始めた。点灯担当の方は2階の窓から顔をのぞかせながら待機している。
「10・9・8・7・・・・」「点灯!」の合図で、ピンクを中心とする可愛らしいイルミネーションが浮かび上がる。皆が「おお~」という歓声をあげた。今年のイルミネーションのテーマは「愛」。そこには高校生たちのこんな想いが詰まっている。「人々が当たり前の日常の中に小さな幸せを見つけるきっかけとなりますように」。
会館前にはアーチ型のイルミネーションもあり、後日、高校生たち手製のベンチが置かれる。こだわったのは「JK(女子高生)らしさ」。JKが作る理想のベンチを作ることが発想の始まりとなり、イルミネーションもJKらしさを追求した。
バンクシーの代表作の一つ「風船と少女」をモチーフにしたイルミネーションでは、実際に風船を手放してしまった女の子を再現できる。藻岩北会館はイオン札幌藻岩店のすぐ近く。壁面は五輪通りに面しているため、歩いている人はもちろん、信号待ちの車からも、その輝きを目にすることが出来る。イルミネーションは約2週間、開催されていた。来年も藻岩高校生と川沿第一町内会の交流のもと、イルミネーションが開催される。次回の企画も楽しみだ。
藻岩高校2年 滝澤未来(たきざわ・みく)さんにイルミネーション創作や開催を終えた感想を聞くと、「始めはバンクシーの女の子の形を型どる作業に苦戦しました。実際に私達が寝そべった状態で型どっても、決して女の子には見えない形になってしまいました。そこで千葉先生に相談したところ、プロジェクターで女の子を映し出した状態で型とってみることになり、可愛らしいバンクシーをつくることが出来ました。」「今回はありがたいことに沢山の地域の方々に協力して頂きました。ほんとうにありがとうございました。あらためて人と人との繋がり、地元を愛する気持ちの大切さを知りました。南区に住んでいる人はもちろん、南区にたまたま訪れた人がこのイルミネーションを見て少しでも幸せになってくれたら嬉しいです。」と教えてくれた。
ピンクの光に照らされたとってもキュートな「もなみん」も
藻南商店街の公認キャラクター「もなみん」が1月26日に「川沿交流イルミネーション」にやってきた。「もなみん」は、かれこれ10年ほど前、藻南商店街&東海大学、地域の人たちの公募から生まれたキャラクターで、ラベンダーの妖精だ。2025年、リアル仕様としてみんなの前にやってきたそうだ。(藻南商店街「八垂別通信」より)https://monamin.jp/monamin_illumi_20250125/
イルミネーションを前に踊ったり、雪道をちょこちょこと歩く姿がなんとも可愛らしかった。「もなみん」と写真を撮りに地域の子どもたちも集まってきた。「もなみん」は今後も藻岩地区を中心に様々な場所に出没するとのこと。また会えるのが楽しみだ。
写真・文 御手洗志帆(アシスタント)
3年目を迎える川沿第一町内会×藻岩高生の交流 「川沿交流イルミネーション」開催のお知らせ
イルミネーション期間は1月25日(土)~2月9日(日)毎日17時~20時点灯
今年も藻岩北会館の壁面が鮮やかに照らされる「川沿交流イルミネーション」が1月25日(土)から始まる。主催は川沿第一町内会の皆さん。イルミネーションのデザイン企画や制作は藻岩高校生が担当している。このコラボは3年前に始まり、毎年の恒例行事として定着してきた。
企画・制作する高校生は毎年異なり、テーマや飾りもその年の高校生たちが一から創り上げていく。高校生のアイディアを形にするため、町内会では、制作費を負担し、会館の貸出や当日までの制作補佐、当日のイルミネーション設置作業を行っている。
今年のテーマは「愛」制作準備の高校生に密着
1月15日(水)15時ごろ、藻岩北会館で初回の制作作業があると聞き、足を運んだ。会館2階のホールで出迎えてくれたのは、川沿第一町内会副会長兼総務部長の上野勝邦さん。「今から高校生たちが来て作業するからね。」と事前に会館を開けて部屋を暖房で暖かくして待っていた。「川沿交流イルミネーション」の始まりについて伺うと、「昔は第一町内会でもアイスキャンドルをやっていたんだけど、事務局の高齢化などもあり負担が多くなったため、中止をしていたんです。だけど、この寒い冬に皆さんに喜んでもらえることをやりたいねと話していて、藻岩北会館の壁面は多く人に観てもらえそうだからイルミネーションをやれないかと藻岩高校の先生に相談したところから始まりました。」と教えてくれた。藻岩高校のMSP(藻岩高校独自の探求プログラムの愛称)の一環にもなるので是非、と先生も喜んでくれ、それから毎年のコラボレーションが始まった。過去開催の様子はページの一番下をご覧ください。
制作する高校生たちはMSPで「女子高生JKが考える理想のベンチ」というプロジェクトで活動をしていたグループだ。もともとはじょうてつバスの藻岩高校前に、地域の人の憩いの場をつくる目的で理想の「ベンチ」を作りたいという思いからスタートした活動。実現するために市役所やバス会社、水道局などを訪ねて交渉を試みるも、国道沿いのバス停留所にベンチを置くのは難しいことが分かった。「それでも自分たちで考えたベンチを制作したい」という思いで様々な可能性を模索する中、藻岩北会館の川沿交流イルミネーションでベンチ設置が出来ることとなった。イルミネーション全体の企画構想を練り始め、テーマは「愛」に決定。今年のイルミネーションは思わず写真を撮りたくなる可愛らしいものになりそうだ。
中でも注目は、バンクシー(イギリスを拠点とする素性不明のアーティスト)の作品をモチーフにしたイルミネーションだ。「みんながここで写真を撮りたくなるようなイルミネーションにしたくて」と高校生らは話す。イルミネーションスポットに立つと光るハートの風船を持った写真が撮れる、いわゆる映えスポットを作る予定だ。制作に行き止まると生徒たちは「千葉先生に聞こう」と口々に先生の名前をあげる。千葉先生とは藻岩高校のMSP創始者の一人である千葉建二先生のこと。過去の川沿交流イルミネーションもすべて担当してきたため、イルミネーション制作の知識も豊富だ。バンクシーの絵をかたどるため、プロジェクターを持参し、生徒と一丸になって制作に携わっていた。その後も数日にわたり夜遅くまで制作作業を続けていた。
点灯式は25日17時~・26日には「もなみん」がやってくる!
イルミネーションをライトアップする点灯式は1月25日(土)17時から藻岩北会館前で始まる。点灯式の朝は川沿第一町内会の皆さんでイルミネーションの設置を行う。企画・制作をした高校生も集結し、点灯式を見守る予定だ。ライトアップまでのカウントダウン、点灯した時の感動をぜひ体験しにきてほしい。藻岩北会館前には広い駐車場もあり、近隣にはイオン札幌藻岩店もある。
26日(日)17時には、2024年に藻南商店街の公式キャラクターとなった「もなみん」がイルミネーション会場にやってくるので、子連れ参加もおすすめだ。
「もなみん」については公式HPをご覧ください
https://monamin.jp/
過去開催の様子
【第1回目開催の様子】
2023年1月28日~2月11日開催「川沿交流イルミネーション」
町内の皆さんに、長く深い雪に閉ざされる北国の冬を少しでも明るい気持ちで過ごしてもらうことを目的に、川沿第一町内会が主催し、藻岩高校の生徒さん有志とのコラボレーションが実現して開催に至った。藻岩高校生のサークル「困ったくま」の皆さんがアイディアを出してデザイン・制作し、赤坂建築さんの協力を得て、藻岩北会館の壁面の一部を イルミネーションで飾りました。
【第2回目開催の様子】
2024年1月27日~2月11日開催「川沿交流イルミネーション」
昨年第1回を 開催し、今年第2回目は規模を拡大して開催。藻岩高校生の有志の皆さんがアイディアを出し、デザイン・制作、町内の赤坂建築さんの協力を得て、藻岩北会館の北側壁面をイルミネーションで飾った。2年目の今年は藻岩高校のサー クル「Limit free monster」と「Mrs, twinkle apple」の皆さんと障がいのある方も参加して制作し、『みんなに幸せが訪れますように』をテーマに、サークルのキャラクターの「リミフリくん」と SDGsの3 色 緑・黄・青色の四葉のクローバーで表現。
撮影・文 御手洗志帆(アシスタント)