手づくりマフィンが並ぶ rainbow muffins

川沿11条のマフィン専門店

 石山通の川沿10条の交差点を南沢方面に曲がって少し行くと青い看板にくまの絵が描かれたテイクアウトのマフィン専門店「rainbow muffins」が見えてくる。ガラスのドアを開ける前から甘い匂いが漂う。ガラス越しに、入る前からワクワクするような、シンプルだけどカラフルな内装が見える。

 ドアをあけると一層濃くなる甘い匂いと、元気で明るい「いらっしゃいませ」の声とホッキョクグマのぬいぐるみのようなベンチに出迎えられる。

 声の主は、店主の小川理巳子(よみこ)さん。マフィンの製造から、接客まで一人でこなす。小川さんの立つカウンターの横には、新鮮な生のおからや有機豆乳など、厳選された素材を使い、丁寧に作られたマフィンが並んでいる。

 

 26歳の時に結婚し、結婚式で宣言した通り5人の子供のお母さんになった。ずっと家族のために、美味しいご飯やお菓子を手作りしてきて、15年間のママ業の集大成としてお店をオープンさせた。

 「父の背中だけでなく、母の背中も見てほしかった。」と話す小川さん。

 「店を始める準備から、店が決まり出来上がっていく様子を子どもたちに見せることができて良かった」と笑う。

 マフィンの専門店にしたのは「スペシャルな日でも普通の日でも皆さんにhappyをお届けできたらいいなぁ」との思いから。

 子供たちと味見をしながら試行錯誤を重ね出来上がったマフィン。お店の内装も仲間や、ご主人、子供たちと一緒に手掛けた。

 「周りの人たちにも,家族にも感謝しかないの。愛しかないしょ」と話す。

 5人の子供たちに全力に向き合う小川さんの愛情は、お店を通して周りの人たちにも向けられる。

 「自分が”好きだな”、”美味しいな”と思うものしか使いたくなかった。うちのマフィンちゃんを食べて幸せな気持ちや、happyな気持ちになって欲しい」

 店名を「rainbowmuffins」とつけたのも「虹をみて笑顔にならない人はいないでしょ〜」と、笑顔で話す。


 一日に作るマフィンの数は、「夕方、イライラしないで笑顔で家事がこなせる数」にしているそうだ。

 家事や育児もきちんとやりたい。優先順位は家族が一番だ。お店が毎日営業していないのもそのため。子供の体調や、学校行事によっては、お店をお休みにすることも。

 「子だくさんだからね、忙しいの〜」とその忙しさを楽しんでいるかのように笑う。

 

 マフィンを食べると、優しい甘さが口の中に広がる。おからがたっぷり使われているので生地はしっとりしている。黒糖やきなこなど和の食材だけでなく、チョコレートやクリームチーズ+オレンジなど色々な味が楽しめる。

「全てのマフィンがおすすめ」との事なので、色々食べてお気に入りを見つけたい。

 

 お店が開店する前日の夕方にインスタグラムと公式LINEで次の日のメニューが告知される。メニューには、だいたい10種類くらいの可愛い名前のマフィンがならぶ。

 lnstagramのダイレクトメールや、公式LINEで予約ができる。

 開店前にお客さんが並んでいたり、予約が多いと店頭に並ぶマフィンの数が少なかったりするので、お目当てのマフィンを食べるには予約がおすすめ。

 

 ちなみに、小川さんの前職は絵描きさん。看板にも書かれているお店のシンボルのくまは20年ほど前、ニュージーランドで留学中に絵を描き始めた時以来ずっと小川さんの相棒(名前は、ついてない)なのだそう。

 

(文・写真:中川美香 もいわ塾1期生)

rainbow muffins
札幌市南区川沿11条3丁目2-3

11:30〜16:00  不定休

tel. 080-3594-8058
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